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私はあるものにずっと憧れていた。
上半身裸で海上に顔を出す度に日に焼けるのを長い間気にしていた。だが魔女に相談しても、下半身が足へと変化する薬しかないと言う。仕方がないので声と引き換えに人間となった。人間となった私を色んな人が気にかけてくれたお蔭で、仕事は直ぐに見つかった。
働き始めて1ヶ月経ったある日のこと。私は目的のものを探しにホームセンターへ出掛けた。
夏が近づき、海グッズが沢山売られている。でもパラソルなんて風の強い日には使えない。
私は店を隅から隅まで眺め、やっと希望に沿うものを見つけた。
それは足が四つある、白くて少し重みのあるテーブルだった。
私はそれを初めてのお給金で買うと、故郷の海岸へ配送してくれるよう手配した。
次の日の昼間、無事にそれを受け取った私は、早速その中へ背中から潜り込んだ。ピッタリの大きさだった。やっと夢が叶った!
私はヤドカリになりたかったのだ──。
上半身裸で海上に顔を出す度に日に焼けるのを長い間気にしていた。だが魔女に相談しても、下半身が足へと変化する薬しかないと言う。仕方がないので声と引き換えに人間となった。人間となった私を色んな人が気にかけてくれたお蔭で、仕事は直ぐに見つかった。
働き始めて1ヶ月経ったある日のこと。私は目的のものを探しにホームセンターへ出掛けた。
夏が近づき、海グッズが沢山売られている。でもパラソルなんて風の強い日には使えない。
私は店を隅から隅まで眺め、やっと希望に沿うものを見つけた。
それは足が四つある、白くて少し重みのあるテーブルだった。
私はそれを初めてのお給金で買うと、故郷の海岸へ配送してくれるよう手配した。
次の日の昼間、無事にそれを受け取った私は、早速その中へ背中から潜り込んだ。ピッタリの大きさだった。やっと夢が叶った!
私はヤドカリになりたかったのだ──。
その他
公開:19/06/01 09:00
更新:19/06/01 17:42
更新:19/06/01 17:42
スクー
わらしべマーメイド
日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。
こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていきたいと思います(*^^*)
2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選
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