ふくれる

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この恋紙は私達を繋ぐ約束の紙。

ユクの頭は十歳にして既に直径1メートルを越えていた。何故かユクの頭は人を好きになるとふくれるのだ。

「もう、スエに会わんでやな」
ユクの両親は山の頂上の小屋に閉じ込めた。
「誰にも教えるなや。これ以上膨らますわけにいかんやもんの」

ユクはスエに会いたい、その一心で恋紙の飛行機を折った。そして薄ら寒い月夜にスワっと飛ばした。紙飛行機は高く高く遠く遠く高く。

マジャがスエの元に来た。
その手には恋紙の飛行機が。
「ユクが山のてっぺんにおるやも」
「私は会いにいけん。ふくれる」
「もう、ふくれんと」
マジャは飛行機を開いて書かれている文字を見せた。

スエは一人、山を登っていた。山中、抱き合う男女のような岩石があった。

ユク
会いたいや

よく晴れた日だった。
山のてっぺんで、ポンと何かが割れた。

マジャは微笑んだ。
「私の字ってバレとらんや」
ホラー
公開:19/06/01 09:50
更新:19/06/01 11:39

たらはかに( 日本 )

9月は坊ちゃん賞を書くので更新止まります!すみません!!

「平安時代初期には【たらはか】という言葉が存在していました。【自分らしく生きる】という意味だったそうです。私は自分らしさを見つけるべく「たらはかに」という名前に……」突然、真紅のハサミが私の首を落とした。「ナマエカブッテル」犯人はゆっくりと横歩きで逃げていった。

https://twitter.com/tarahakani
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