吐露トロ丼
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「吐露トロ丼、お待ち」
まずい。このままでは、隠していたことがばれる。
妻とやってきた食堂のメニュー。
昔、警察で、優秀な捜査官として有名だった人が作った食材が使われている丼。
トロととろろが丼の上にきらきらと輝く。それぞれ吐露トロ、吐露ろと名前が付いているらしい。
この丼を食べると、隠し事を何でも吐露してしまうという。
妻はすでに食べている。
「ほら、あなたも」「あ、うん」
口に運ぶ。うまい。
けれど。
「あのさ、実は今隠してることがあって」
まずい。
「……え?」
妻の顔色が変わる。
言ってはいけない。
このタイミングじゃない。
「誕生日、おめでとう」
プレゼントを取り出し、妻に渡す。
……今日の夜、サプライズで渡そうと思っていたのに。
けれど喜んでくれたからいいか。
あ、それから。
「この前、趣味のカメラの部品買っちゃってさ」
「……いくらしたの?」
妻の顔色が、変わった。
まずい。このままでは、隠していたことがばれる。
妻とやってきた食堂のメニュー。
昔、警察で、優秀な捜査官として有名だった人が作った食材が使われている丼。
トロととろろが丼の上にきらきらと輝く。それぞれ吐露トロ、吐露ろと名前が付いているらしい。
この丼を食べると、隠し事を何でも吐露してしまうという。
妻はすでに食べている。
「ほら、あなたも」「あ、うん」
口に運ぶ。うまい。
けれど。
「あのさ、実は今隠してることがあって」
まずい。
「……え?」
妻の顔色が変わる。
言ってはいけない。
このタイミングじゃない。
「誕生日、おめでとう」
プレゼントを取り出し、妻に渡す。
……今日の夜、サプライズで渡そうと思っていたのに。
けれど喜んでくれたからいいか。
あ、それから。
「この前、趣味のカメラの部品買っちゃってさ」
「……いくらしたの?」
妻の顔色が、変わった。
その他
公開:19/05/29 16:00
たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!
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