新しい日の新しい家

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都会では忙しく、
田舎では不便がある。
そう二人で決めて、
都心から離れた郊外の
住宅地を選んだ。
その角を曲がれば家はあった。
とはいっても、まだ新築工事中。
僕が様子を見に来た。
中から作業着を着た男が出てきた。
「わざわざすみません。どうぞ中へ」
そう言って、現在進行形の家の出来を見せてくれた。
木の香りが鼻に通る。
意外と中は広い。
天井には窓があり、陽の光が入ってきた。
正午。待ち合わせのカフェで、
コーヒーをすする。
カラン、コロンと音がすると、
妻はドアを開けて入っていた。
手招きして、席に座らせる。
「どうだった?」
僕は目を見た。
「うん、生まれるといいな」
そうお腹に手を当て、微笑んだ。
二人で決めた新しい日。
我が家の暮らしはこれからなのだ。
その他
公開:19/05/30 10:44

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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