救難信号

「星明かりが見えない。進路を見失った」
ちきゅうから緊急連絡が入った。基地では、間髪をおかずちきゅうの現在位置を確認する。
「引力によって誘導する。速度を変えず進みなさい。進路はこちらに任せて」
我々は火球の使いを出した。これならちきゅうからも肉眼で確認できるはずだ。
ちきゅうの目が悪くなり星空が見えなくなって、チーム「ソーラーシステム」の仕事は年々増えるばかりだ。
ちゃんと目視しろ、目をこらせ、一度天の河で頭を冷やしてでなおせや。