薄緑のワンピース
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「どうかな、この服、似合うかな」
デパートの婦人服で私がそういうと、彼はいった。
「似合うと思うよ」
初夏の服が並んでいる売り場には、さわやかな風が流れる。
今日は彼に、服を買ってもらう予定だ。
「私の似合う服って、どんなだろう」
「やっぱり、薄い緑の服かな」
彼は私の体をちょっと見ていう。
「ああ、これなんかいいんじゃない」
そういって、彼は薄い緑色のワンピースを手渡した。
ただ、値段がいままで見てきた服と一桁違う。
「いいと思うけど、これ、高いよ」
「気にしないで。君に似合う服に値段がついていただけ、ありがたいよ」
お言葉に甘えて、私はそれを買うことにした。
「ちょっとお願いがあるんだけど」
家に戻ると、彼はそう切り出した。
「それを着るときは、呼んでくれないかな」
「どうして」
「それは、その、それを着た君を見る、一番最初の人になりたいから」
彼の声に、私は頬を赤らめた。
デパートの婦人服で私がそういうと、彼はいった。
「似合うと思うよ」
初夏の服が並んでいる売り場には、さわやかな風が流れる。
今日は彼に、服を買ってもらう予定だ。
「私の似合う服って、どんなだろう」
「やっぱり、薄い緑の服かな」
彼は私の体をちょっと見ていう。
「ああ、これなんかいいんじゃない」
そういって、彼は薄い緑色のワンピースを手渡した。
ただ、値段がいままで見てきた服と一桁違う。
「いいと思うけど、これ、高いよ」
「気にしないで。君に似合う服に値段がついていただけ、ありがたいよ」
お言葉に甘えて、私はそれを買うことにした。
「ちょっとお願いがあるんだけど」
家に戻ると、彼はそう切り出した。
「それを着るときは、呼んでくれないかな」
「どうして」
「それは、その、それを着た君を見る、一番最初の人になりたいから」
彼の声に、私は頬を赤らめた。
公開:19/05/28 09:40
歓びは朝とともにやってくる。
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