「鰤男」 十一章 -水知らず-

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「つまり、こういう事ですか。あなたは雅人さんとは何の所縁もない赤の他人。この雑誌に書かれている様な肉体関係も金銭的関係も無いと仰りたいのですね」
「その通りです」
私の家に来た刑事の一人、鈴木は「ホントかねぇ」とでも言いたげに疑いの目を静香に向けた。
実際、あれはデマだし、彼とは無縁。私にして見ればとんだとばっちり、濡れ衣なのだから仕方ない。
「ですがね・・・こちらにこう言うものがあるのですよ」
そう言って刑事が持ってきたのは一台のパソコン。
その画面には静香によく似た人物が家の中に入っていく様子が映っていた。
「その映像は雅人氏の自宅入口に設置された監視カメラのものです。モノクロの上、画質が荒いので間違いなくあなただと言い切れません。ですが、よく似ていますよね。あなたに。正に瓜二つだ」
「私ではありません。さっきも言った通り、彼が殺されたと言う時間、私は自宅のアパートにいたんです」
公開:19/05/28 04:30

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