海が呼んでいる
6
6
夏の海岸通り。
砂浜を見ると、早朝にも関わらず、
人が集まっていた。
「何かあるのですか?」
声をかけた。
「ああ、人が死んでるみたいなんだよ」
見ると、仰向けに倒れた男がいた。
パトカーから警官が出て来て、事情を聞いている。
救急車も到着し、男は運ばれていた。
翌日、新聞では身元不明の自殺者として、小さく載っていた。
何日かたって、砂浜を歩いていた。あの男が倒れていた場所で、ぐるぐる回っている亀がいた。
亀は背中の甲羅に小さな小箱を載せていた。
そして、海の方へ歩いていった亀は、波にさらわれて消えた。
跡には、サンゴの欠片が残っていた。
それを知ると海から
「こっちにおいで」
と呼ばれる声が聞こえてくる気がした。
僕は砂浜を離れる。
そして、さらわれないように生きようと強く思った。
夏は始まったばかり、
海岸の献花台には、一輪の花が。
空と海には、深い青がある。
砂浜を見ると、早朝にも関わらず、
人が集まっていた。
「何かあるのですか?」
声をかけた。
「ああ、人が死んでるみたいなんだよ」
見ると、仰向けに倒れた男がいた。
パトカーから警官が出て来て、事情を聞いている。
救急車も到着し、男は運ばれていた。
翌日、新聞では身元不明の自殺者として、小さく載っていた。
何日かたって、砂浜を歩いていた。あの男が倒れていた場所で、ぐるぐる回っている亀がいた。
亀は背中の甲羅に小さな小箱を載せていた。
そして、海の方へ歩いていった亀は、波にさらわれて消えた。
跡には、サンゴの欠片が残っていた。
それを知ると海から
「こっちにおいで」
と呼ばれる声が聞こえてくる気がした。
僕は砂浜を離れる。
そして、さらわれないように生きようと強く思った。
夏は始まったばかり、
海岸の献花台には、一輪の花が。
空と海には、深い青がある。
その他
公開:19/05/26 09:23
小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。
「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。
ログインするとコメントを投稿できます