『帰り道の忘れ物』子猫のロッシ
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その日、ロッシは久しぶりに散歩した。そして、道端の軽トラックの荷台でうたたねした。
気付くと見知らぬ土地にいた。
オウチは?ご飯は?膝の上で撫でてくれる人はどこ⁉
ロッシはミイミイ泣いた。
けどお腹が減って、仕方ないので歩き出した。
あてはない。方角も何も分からない。ただお日様を見て歩いた。
紆余曲折。
雨の中エアコンの室外機の下で震え、荒れくれ猫と喧嘩し、方々の一食の仁義を胸に歩いた。
一週間が経った。ロッシは歩き続けていた。
「ロッシ!」
突然走り寄ってくる女の人。ロッシはとっさに逃げた。だが、匂いに髭が動いた。
ロッシは彼女の足元に行き匂いを確かめた。
抱きあげる彼女に、ロッシは快く鳴いた。
「ああ、猫は三日もすると人の事を忘れるというけど、お前は帰り道の忘れ物をしなかったのね。おかえり、ロッシ」
そしてロッシは、久しぶりに膝の上で撫でてもらったのでした。
気付くと見知らぬ土地にいた。
オウチは?ご飯は?膝の上で撫でてくれる人はどこ⁉
ロッシはミイミイ泣いた。
けどお腹が減って、仕方ないので歩き出した。
あてはない。方角も何も分からない。ただお日様を見て歩いた。
紆余曲折。
雨の中エアコンの室外機の下で震え、荒れくれ猫と喧嘩し、方々の一食の仁義を胸に歩いた。
一週間が経った。ロッシは歩き続けていた。
「ロッシ!」
突然走り寄ってくる女の人。ロッシはとっさに逃げた。だが、匂いに髭が動いた。
ロッシは彼女の足元に行き匂いを確かめた。
抱きあげる彼女に、ロッシは快く鳴いた。
「ああ、猫は三日もすると人の事を忘れるというけど、お前は帰り道の忘れ物をしなかったのね。おかえり、ロッシ」
そしてロッシは、久しぶりに膝の上で撫でてもらったのでした。
その他
公開:19/05/26 09:02
はじめまして~。
いつだって初心で、挑戦者のこころでぶっ込みたい素人モノ書きです。
沢山の方々に支えられ、刺激を与えられ、触発されて今日ももちょもちょ書いております。
一人だけでは生み出せないモノがある。
まだ見ぬステキな創造へ、ほんの少しずつでも進んでいきたい。
ショートショートというジャンルに触れる切っ掛けをくださった、
月の音色と大原さやかさんを敬愛し感謝しております。
興味をもって読んでくださる全ての方にも、ありがとうございます~^^
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