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あれ?今日の弁当箱、やけに軽いな?中身、ちゃんと入っているか?
弁当箱を開けた俺は愕然とした。何と中にはカードが1枚入っていただけだ。今日はこれで昼食を済ませろということか?
千円と書かれた電子マネーカードを見て俺は腹が立った。食べ盛りの高校生がこれで満足すると思うなよ!

家に帰ると俺は母に空になった弁当箱を叩きつけた。
「何だよ今日の弁当!ふざけてんのか!」
俺の言葉に母もまた、ため息をついた。
「ふざけてなんていないわよ。あのね今、国がキャッシュレスを推進しているの。それで現金が中々手に入らなくなっちゃったのよ」
知らなかった…時代はついに紙幣や硬貨を切り捨ててしまったのか…
「だからね、悪いけどこれからは定額制電子マネーで我慢して。クレジットカードだと私もあんたも際限なく食べちゃいそうだから…」
俺はその言葉に頷くしかなかった。
はぁ…怪獣カネゴンには生き辛い世の中になったものだ…
公開:19/05/25 18:24

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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