田舎暮らしの私たち

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さらさらと川は流れていた。
私は、川に洗濯に来た。
この川の綺麗な事に驚いた。
村に越して来たのは一年前。
夫が都で役人勤めをしていたが、
やむなく辞める事になった。
都は確かに華やかで賑やかで楽しかったそう。
でも、意地汚さ、出世の事しか興味がない人に嫌気がさしていたみたい。
それが解放されて、夫も幸せのようだった。
夫は毎日山に柴刈りに行っている。
家に帰ってくる頃、木の枝を篭に抱えて
「今度は加工して装飾品を作る。」
とても満足そうだった。
そういえば、この前竹取りに行った夫は赤ん坊を抱えて帰って来た。
「育てていこう」
と言っていたけど、お金も物も無い生活。これからどうしよう?
そう思っていたら、川上から大きな桃が流れてきた。
良かった。今日の食べ物にありつけた。
夫にはもっと元気になって、家を支えてもらわなくちゃ。
私は、暖かい日差しの心地よさを感じて、そっと桃に手を伸ばした。
その他
公開:19/05/27 10:18

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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