ムカデ競争

小学校に通う息子の運動会に行ったときのことだ。
白組の１年生と赤組の４年生のムカデ競争が始まった。
これはどう考えても赤の有利…そう思うだろう？
しかしそうでもない。赤の顔を見てみろ。必死に白を突き放そうとしている。
１年生も頑張るがさすがに４年生には敵わない。
ムカデ競争は一足先に赤がゴールした。
「先ほどのムカデ競争。白組の勝ちです」
４年生は肩を落とした。
何で先にゴールしたのに赤が負けたのかって？
そりゃ、ムカデ競争では一足先にゴールしたぐらいじゃ白が勝つに決まっている。
だって百足だぞ。一足抜けると白になる。

この学校では白組は３年生以下。赤組は４年生以上だ。
白組は上級生と戦う以上、各勝負様々なハンデが与えられる。変わった運動会である。
上級生は下級生に負けることを本当に嫌がる。
これが将来、年下の上司を作らない秘訣であり、自身の成功を他人に奪われない為の秘訣でもあるのさ。