わらべ歌ならべ
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花の街の夏の思い出を巡り、早春賦と、ちいさい秋みつけたは、みかんの花咲く丘で歌合戦。
冬には雪の降る町を、この道はいつか来たねと笑い合い、春よ来いとてのひらを、太陽にかざしていたものを。さくらさくらの花も散り、ちょうちょう発止の荒れ模様。おもいでのアルバムもふるさとも、絶えて流れてあんたがたどこさ。あるは名のみの浦島太郎、憂き音の旅の椰子の実よ。
荒城の月の口上に、待ちぼうけを食った城ヶ崎の雨。朧月夜の初恋で、海の砂山に腹這いで聞いた、浜辺の歌を偲びつつ、大きな栗の木の下で、宵待草と化している。
十五夜お月さんも、あめふり止まねば見えもせず。赤い靴履いてたさっちゃんは、青い目の人形を残し、お空のきらきら星。大きなのっぽの古時計と背くらべした、柱の傷もおととしの事。
箱根八里の七つの子は、埴生の宿の子守唄。遠き山に日は落ちて。蛍の光灯る頃、おかあさんの子守唄。ねんねんころり、グッドバイ。
冬には雪の降る町を、この道はいつか来たねと笑い合い、春よ来いとてのひらを、太陽にかざしていたものを。さくらさくらの花も散り、ちょうちょう発止の荒れ模様。おもいでのアルバムもふるさとも、絶えて流れてあんたがたどこさ。あるは名のみの浦島太郎、憂き音の旅の椰子の実よ。
荒城の月の口上に、待ちぼうけを食った城ヶ崎の雨。朧月夜の初恋で、海の砂山に腹這いで聞いた、浜辺の歌を偲びつつ、大きな栗の木の下で、宵待草と化している。
十五夜お月さんも、あめふり止まねば見えもせず。赤い靴履いてたさっちゃんは、青い目の人形を残し、お空のきらきら星。大きなのっぽの古時計と背くらべした、柱の傷もおととしの事。
箱根八里の七つの子は、埴生の宿の子守唄。遠き山に日は落ちて。蛍の光灯る頃、おかあさんの子守唄。ねんねんころり、グッドバイ。
ファンタジー
公開:19/05/24 00:00
創樹(もとき)と申します。
葬祭系の生花事業部に勤務の傍ら、物書きもどきをしております。
小石 創樹(こいわ もとき)名にて、AmazonでKindle書籍を出版中。ご興味をお持ちの方、よろしければ覗いてやって下さい。
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ベリーショートショートマガジン『ベリショーズ』
Light・Vol.6~Vol.13執筆&編集
他、note/monogatary/小説家になろう など投稿サイトに出没。
【直近の受賞歴】
第一回小鳥書房文学賞入賞 2022年6月作品集出版
愛媛新聞超ショートショートコンテスト2022 特別賞
第二回ひなた短編文学賞 双葉町長賞
いつも本当にありがとうございます!
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