ルヴァンピール
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「本当に、ここのパンはおいしいですよね」
「毎度ありがとうございます。ずっと長い間、パン作り一筋でやってきましたから」
若くイケメンの店主は深々と頭を下げた。
「お尋ねしたいことがあるのですけど…」
「どうぞ、どうぞ」
「普通、パン屋さんは朝早くの開店ですが、こちらは真夜中の開店で日の出前には閉店してしまいます。日中に開店すれば、もっと気軽に買いに来られるのですけど」
「夜だけでも意外と需要があるんですよ。それに、私は太陽が苦手で…太陽アレルギーとも言うのでしょうか?夜と深夜しか何事もやる気が起きないのです」
「そうとは知らず…ごめんなさい」
「いえいえ、大丈夫ですよ。太陽が苦手だ、というお客様は結構多く、そういう人は最近増えているようです」
私は店主に会釈をして、お気に入りのパン屋さん『ル ヴァンピール』を後にした。
店主が外まで出てきてくれて「お気をつけて」と声をかけてくれた。
「毎度ありがとうございます。ずっと長い間、パン作り一筋でやってきましたから」
若くイケメンの店主は深々と頭を下げた。
「お尋ねしたいことがあるのですけど…」
「どうぞ、どうぞ」
「普通、パン屋さんは朝早くの開店ですが、こちらは真夜中の開店で日の出前には閉店してしまいます。日中に開店すれば、もっと気軽に買いに来られるのですけど」
「夜だけでも意外と需要があるんですよ。それに、私は太陽が苦手で…太陽アレルギーとも言うのでしょうか?夜と深夜しか何事もやる気が起きないのです」
「そうとは知らず…ごめんなさい」
「いえいえ、大丈夫ですよ。太陽が苦手だ、というお客様は結構多く、そういう人は最近増えているようです」
私は店主に会釈をして、お気に入りのパン屋さん『ル ヴァンピール』を後にした。
店主が外まで出てきてくれて「お気をつけて」と声をかけてくれた。
ファンタジー
公開:19/05/25 09:36
更新:19/05/25 16:15
更新:19/05/25 16:15
黒柴田マリと申します。ショートショート、大好きです。あと、リンゴも大好きです。
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