気がつけば

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激しい滝のような雨が上がった頃、空を見上げても、一向に晴れてこない。
電車の窓から見えるデパートやオフィスビルの群れを見ると、どうにも気分が落ち着かなかった。
だから、足元を見る。靴には少し砂が着いていた。色は茶色と言ったら良いだろうか?
それを見ていたら落ち着かなくなった。だから、中吊り広告を眺めた。
グラビアアイドル、それも際どい水着を身に付けている。
それを見ると、余計に落ち着かなくなり、止めた。
車内は誰もいない。さっきの駅でみんな降りたからだ。
そんな開放的空間を草原に例えた。丘から眺める景色。周りは連なる雲が流れている。そして、夜になれば星星が輝き出す。
そうして眠りにつき、頭は垂れる。
気がつけば、揺れる心地もなくなって、終着駅に停まっているのだった。
その他
公開:19/05/21 16:45

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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