待ち受け画面

8
8

「おー。なんだよ、ん? っるせえなぁ、何これ?バイブの音か? あ? 違うのか。おお。まあいいや。で、何? 待ち受け画面? お前の? ああ。あの、クソおもしろくもねえ刺身の画像だろ、こないだ喰いに行ったやつ。アレ美味かったよな。やっぱ釣れたては違うぜ。で? は? 腐ってた? 漁港の前の店だぜ。別に俺はなんともなかったぜ。違う? 待ち受けにしてた刺身の画像が腐った? はぁ~? 何言ってんのお前。スッゲェクッセエの? 知るかよばーか。あー、ったくブンブンブンブンうっせえな。バイブ止めれねえのかよ。違う? じゃ何の音だよこれ。蠅? ああ蠅かって、ハエ~? 待ち受けの刺身の画像の腐ったとこに湧いた蛆が蠅になって画面中… とか、もういいよそういうの。蠅が画面をこすって勝手にアップになるのが気持ち悪いとか… もうさぁ、なんかこっちまで臭ってくるじゃねぇかよ。あ! 耳になんか入った! おい。何か、おいっ」
ホラー
公開:19/05/22 21:34

新出既出

星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容