RED PERCOLATION #18

未だに慣れないが、本日も満員電車で出勤。

老若男女、有象無象の大勢が密集しているのに、シンとしている不気味な車内。

駅に到着していないのに、電車が止まった。車掌アナウンスが流れる。

「えー、この電車は、前の列車でお客様を救護した関係上、15分程の遅延が発生しております。乗客の皆様には大変ご迷惑をおかけします。深くお詫び申し上げます。誰がお詫びするかこの野郎。えー、この電車は、前の列車でお客様を救護した…」

またかよという車内の雰囲気。皆もう慣れっこなのだ。

そして誰かが、ん？と呟いた。

同じく私も、ん？と思った。

次の駅に着く。どういうことだオラァ！と企業戦士達が次々とホームへ。
駅員たちも受けて立つ。
たちまち始まる大乱闘バトルロイヤル。

うん、なんか、もう、いいや。

会社、やめよ。

そうした決意を胸に、乱闘を背に、私は反対方向のホームへ。

【フラストレーション】