RED PERCOLATION #11

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俺は男だ。恥じてなどいない。

今、ここに、「服が透けるメガネ」がある。つい我慢できず、怪しい雑誌の通販から購入してしまった。

文句あるか。俺は女性の裸が見たいんだ。見たいんだこの野郎。
という訳でメガネをかけて、街へ。

案の定、女性の服は透けなかった、騙された。

騙されたのだが、そこまで怒りは沸かなかった。
正直自分でも、そりゃそうだろ、と若干思っていた。

ただ一つだけ、俺はこのメガネの能力に気付くことになる。

オッサンが、ヅラかそうではないかが分かるのだ。

俺は、家に帰って、そのメガネを床に叩きつけた。

そしてその後、どうなっているかというと、なんと俺はあのメガネを着用して仕事をしているのである。
気付いたのだ。高圧的な態度を取るあの上司も、偉そうに接してくるこの同僚も、ヅラだということが分かるだけで、こんなに優しく接することができる、自分のこの懐の深さに。

【メガネ】
その他
公開:19/05/20 00:09

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