チョコレート
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おっ、チョコレートの箱だ。久しぶりに甘いモノでも…
「そう言えば映画のセリフで、こんなのがあったな『人生はチョコレートの箱みたいなものだ、開けるまで何が入ってるかわからない』って」
「いや、そんなこともないぞ。箱の中はチョコが6個、ビターが2個、ミルクも2個だな。あとナッツとヌガーが1個ずつだ」
この際チョコレートの箱の中身など、どうでもよかったのだが、興味の方が勝ってしまった。箱を開けてみると、チョコレートが6個あった。1つ摘んでみた。
「それは、ヌガーだな」
その通りだった。
「オレはナッツにしよう」
見せてもらうと、これまた当たりだった。
「お前、まさか…」
「なんだよ」
「…もっと良い人生を楽しめたのでは…」
「何言ってるんだよ。人生って、こんなものだよ」
「そうかなぁ」
「さぁ、行こうぜ」
俺達は看守の詰所を抜け出し、足音を忍ばせて監房の出口に向かった。
「そう言えば映画のセリフで、こんなのがあったな『人生はチョコレートの箱みたいなものだ、開けるまで何が入ってるかわからない』って」
「いや、そんなこともないぞ。箱の中はチョコが6個、ビターが2個、ミルクも2個だな。あとナッツとヌガーが1個ずつだ」
この際チョコレートの箱の中身など、どうでもよかったのだが、興味の方が勝ってしまった。箱を開けてみると、チョコレートが6個あった。1つ摘んでみた。
「それは、ヌガーだな」
その通りだった。
「オレはナッツにしよう」
見せてもらうと、これまた当たりだった。
「お前、まさか…」
「なんだよ」
「…もっと良い人生を楽しめたのでは…」
「何言ってるんだよ。人生って、こんなものだよ」
「そうかなぁ」
「さぁ、行こうぜ」
俺達は看守の詰所を抜け出し、足音を忍ばせて監房の出口に向かった。
青春
公開:19/05/19 14:06
黒柴田マリと申します。ショートショート、大好きです。あと、リンゴも大好きです。
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