RED PERCOLATION #15

子供というのは、とても不自由だ。

大人の方が不自由という見方もある。
が、子供は大人に対し、家庭、学校などに支配されている密度が多過ぎる。
彼らは、本当に自分のやりたいことが出来ない。故に彼らは不自由なのだ。

子供は本能的にそれを察知する。
事実、彼らは察知していたのだ。
だから、まるで"貯金"のように彼らは不自由を蓄積し、その分を大人になって取り返そうとした。

大人になり、少しずつ力を持つと、少しずつやりたいことが出来るから。
こうして彼らは不自由を自由と交換しながら、只々生を積み重ねて。

そして彼らが編成した組織は、時と共に水面下で徐々に拡大。
その自由が満期となった暁に、ありったけの自由な行動を、彼ら以外の自由な大人達に対して行使。

彼らの自由の積み重ねと、
彼らの自由のその結末は、
大勢の罪無き善良な自由な人たちを、

ひどく、不自由にした。

【不自由】