アイスコットンキャンデー

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 フワフワ食感のカキ氷が定番となった現在、私はさらなるフワフワを追求し、「カキ氷」の概念を引っくり返す製品を開発した! その名も「アイスコットンキャンデー」
 フワフワ界不動のエース「綿菓子」。この食感を「カキ氷」にできないか? 
 幾度もの失敗を経て、私は「氷を削る」から「氷を飛ばす」という、コペルニクス的転換を実現した!
 これがその機械。見た目は全く綿菓子製造機だ。この真ん中の穴に冷媒を入れて運転開始。ほら。みるみるうちに内部が冷えて、キラキラ光る霧状の氷が、割り箸にくっついてくるだろ。
 ヒントは、冷凍庫につく「霜」。おっと、これ以上は企業秘密。
 よく冷やした霧状のシロップを吹きかければ、食べ歩けるアイスコットンキャンデーの完成だ。前代未聞のフワフワカキ氷。是非ご賞味いただきたい。

 なお、この製品はとても熔けやすいので、必ず摂氏5度以下の環境で、90秒以内に食べ終えるように。
ファンタジー
公開:19/08/07 16:58
更新:19/08/07 18:27

新出既出

星新一さんのようにかっちりと書く素養に乏しく、
川端康成さんの「掌の小説」のように書ければと思うので、
ショートショートとはズレているのかもしれないです。
オチ、どんでん返し、胸のすく結末。はありません。
400文字、おつきあいいただければ幸いです。

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