嘘の代償

4
6

「〇年〇組の中野さん、△組の田村君のこと、気になってるらしいよ」
「えーほんと? 何か最近、そんなニュース多いよねうちの学校」
「いいんじゃない? そーいうのはみんなそれぞれあるんだろうし」
「まあ、確かに」
教室の前の廊下で、女子三人が恋バナをしている。
僕はその横を、何食わぬ顔で通り過ぎる。
よし、狙い通り。
僕は近頃、三人が話していたような内容の“嘘”を、誰にも気づかれないようにSNSに流しているのだ。
理由は、この学校のリア充を絶滅させるためである。
効果はてきめんだった。男子は好かれていると思って告白する。けれど向こうは何の話? というわけだ。カップルが成立するはずもない。
僕はその姿を見て密かに嗤っているのだ。

そんなある日、女子に呼び出された。参ったな。僕もついにモテ期か。

「やあ、待った?」

笑顔の彼女は一言。
「最近のさぁ、あのデマ流してるの、あんた?」

あ。ヤバ
ホラー
公開:19/08/08 20:14
スク― フェイクニューステロ 絶滅したリア充

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容