拝啓、愛しき君へ

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拝啓、この手紙を読んでいるあなたは今どこで何をしているのでしょう。
私は今、自宅であなたと過ごした日々を一日、一日、思い出し、日記に記しています。
今から振り返って見るとあなたと共に過ごした田舎での一ヶ月はまるで真夏の夜の夢の様です
あなたは覚えていますか。田舎の家をこっそり抜け出し、湖に行った時の事を。
そこでは光る妖精を見つけましたね。
チカッチカッと点滅を繰り返し、空を舞う姿は本当に幻想的でした。
そうそう、一緒に縁日にも行きましたね
私は屋台をあちこち梯子して最後に言ったのはカキ氷屋
私の青くなった舌を見たあなたは笑っていたっけ
本当に楽しかったです

それなのに、なんであなたは私の前から消えてしまったの
私はあなたとまだまだ遊びたかった。
山でカブトムシやクワガタを捕まえたり、海で綺麗な貝殻を集めたり
まだまだあなたといろんな事をしたかった。
ねえ、帰ってきて、お願い、夏休み
公開:19/08/04 14:38
更新:19/08/06 09:36

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