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あなたと別れてから、日が増す毎に後悔ばかりが募っていった。
それからというもの、私は街の喧騒と同化するように身体の色を変えては表情を偽るようになった。
根っこから優しい性格が功を奏したのか、また、あなたと再会を果たし、今の私がいる。
あなたに会えて嬉しい反面、複雑な気持ちである。
私は私なりに努力をしたつもりになっていたし、彼女は彼女なりに過去と決別をし、新しい人生を歩もうとした直後のことである。
確かに、それは目出度い出来事ではあるが、何と表現するのがこの場にふさわしいのか、定かではなくなるほどに困惑が大きい。
互いの存在を忘れていても、芽は水をやれば、花が咲く。
そこに物体が存在しなくても、空と表現すれば、表面上では言葉が生まれる。
果たして、二人は再会すべきであったのか・・・
その他
公開:19/08/03 21:27

神代博志( グスク )









 

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