つまようじ行列

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最近、つまようじ達の間では、“タピる”のが流行している。
「私、ほんとタピオカ好き」
そう言って、タピオカに突き刺さったのは、楊枝入高校2年のつま子。
「わかるー」
相づちを打ったのは友達のつま美。
「長時間並んだかいがあったよねぇ」
「ほんとそれ」
「来週もまた来よ」
「うん、来よ来よ」

“それ”はある日起こった。

「うわあ、並んでるね」
「ほんと。どれだけ時間かかるかな」
つま美は列の最後に並ぶ。
「あれ、こっち結構人少ないじゃん。こっち行こ」
つま子は列の短い方に並ぶ。
「つま子! そっちはダメ!」
だが遅かった。おじさんがつま子を掴んで歯をしーしーしようとする。
「え? タピオカじゃない! 待って、まだカレと一緒にタコ焼きに刺さる夢も叶ってないのに!」
「いやああ!」
つま美の叫び声。その瞬間。
突き飛ばされるつま子。ふり返る。そこには

──寂しそうに笑うカレ。よう次がいた。
青春
公開:19/08/05 16:00
スク― つまようじ行列

たけなが


たくさん物語が作れるよう、精進します。
よろしくお願いします!

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