墓参り

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昔は車で高速を走り8時間で着いた関西に、新幹線で移動することにした。
高齢者認知症検査の招集もかかる歳になり、長距離にも一抹の不安もあり思い切った。
車窓からの景色を楽しむ間もなく、2時間で到着した。
車の帰省時はどこのSAで食事をし、土産を買おうか考え、荷物が増えても苦にならなかったが、鞄を自分で持っての移動は大変だった。
すでに両親も亡くなり親戚も遠く、泊まるホテルの手配から初めたが、予約は大丈夫かな?
着いたら知りませんよと言われたら野宿かなと心配もしたが、大丈夫であった。
親が健在の頃は待ってたよと、喜んでくれる人も今は無く、故郷は故郷ではなく街並みも微笑んでいなかった。
草茫々かなと心配した墓地は思ったほどは草は生い茂らず、お墓は元気に迎えてくれた。「ご心配をかけました」とお詫びしながら「そちらの様子はどうですか」と聞いてみた。「案外良いものだよ」と答えが返ってきた。
その他
公開:19/08/04 19:38
更新:19/08/06 15:47

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