逃げ場は一つだけ

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盗みに入った家で金品を物色していたらガキに見つかった。
とはいえ好都合。金持ちのガキなら誘拐して身代金要求すれば暫くは遊んで暮らせるぞ。
「おい!殺されたくなかったら大人しくしろ!」
俺の脅しにガキは笑みを浮かべる。何笑ってやがる?
『嬉しいの。やっと私が見える人が来てくれたから』
何言ってやがる?
『欲しいものは全部あげるわ。好きなだけポケットに入れて』
言われるまでもない。
『今日は最高の1日だわ。新しいお友達が出来たんですもの』
俺がクローゼットを開けると中から子供の死体が転がり出てきた。
『それ私の体。向こうの部屋にはパパとママがぶら下がっているわ』
俺は悲鳴を上げ、外に出ようとする。ドアも窓も開かない!警察に電話…繋がらない!
『ダメだよ。貴方はここでずっと私と遊ぶの。それが嫌だったら…』
ガキが指さす先にロープがぶら下がっていた。
俺はここから逃げる為、ロープに首をかけた。
ホラー
公開:19/08/02 18:56

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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