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「友達オークション?」
スマホを眺めていて表示された広告に、僕は首を捻った。僕には友達がいない。リアルな、という意味で。だからすぐに広告を開いた。
『オークションに登録して、友達を作ってみませんか?』
僕は登録してみることにした。幸いにもSNSのフォロワー数は多いほうだ。だから「顔が広い」の項目にサインした。
数日後。
僕のオークションが開催された。フォロワー数1万を超す僕の値段はつり上がっていく。「10万!」そうコールがあって僕は決定ボタンを押す。この人なら友達になってくれそうだ。友達契約は「いいねRTをすること」だけだし、10万も入ってきて友達もできるのだ。簡単じゃないか。さっそく投稿された記事にいいねとRTをする。僕は浮かれていた。あのDMが来るまでは。
『全然バズらないじゃないですか!』
僕はすぐに契約解除した。
「友達なんて安っぽいんだなぁ。今度はもっと値段をつり上げなきゃ」
スマホを眺めていて表示された広告に、僕は首を捻った。僕には友達がいない。リアルな、という意味で。だからすぐに広告を開いた。
『オークションに登録して、友達を作ってみませんか?』
僕は登録してみることにした。幸いにもSNSのフォロワー数は多いほうだ。だから「顔が広い」の項目にサインした。
数日後。
僕のオークションが開催された。フォロワー数1万を超す僕の値段はつり上がっていく。「10万!」そうコールがあって僕は決定ボタンを押す。この人なら友達になってくれそうだ。友達契約は「いいねRTをすること」だけだし、10万も入ってきて友達もできるのだ。簡単じゃないか。さっそく投稿された記事にいいねとRTをする。僕は浮かれていた。あのDMが来るまでは。
『全然バズらないじゃないですか!』
僕はすぐに契約解除した。
「友達なんて安っぽいんだなぁ。今度はもっと値段をつり上げなきゃ」
その他
公開:19/08/02 11:43
更新:19/08/02 11:44
更新:19/08/02 11:44
スクー
友達オークション
簓井 陸(ささらい りく)
気まぐれに文字を書いています。
ファンタジックな文章が好き。
400字の世界を旅したい、そういう人間の形をしたなにかです。
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