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僕には好きな人がいる。ようやくその子に告白して、やっと恋人になった。
彼女の顔は、出会ってからずっとぼやけていてうっすら輪郭が分かるくらいだ。彼女の全てを好きになりたくて、顔をどうしても知りたいのだが、ぼやけたそれは拭っても、引っ張っても、つついてもクリアになることはなかった。
それでも彼女が好きだった。
ある日のこと。彼女と喫茶店で待ち合わせしていた。雨降りの後。店員がテーブルに水の入ったコップを置く。僕は気づいた。水面に彼女の顔が映っている。ぼくは慌てて彼女を外に連れ出した。水たまりに映る彼女とぼくの顔。
やっと彼女の顔を見れた。水面越しでしか見れない彼女の顔は微笑みを浮かべ、キラキラしていた。
僕は彼女のぼやけた顔を見上げて、彼女を抱きしめた。
顔が見えたこと以上に、彼女と目を合わせられたことの方が幸せだった。
僕らはずっと水たまりをみつめながら、目を合わせながら話続けた。
彼女の顔は、出会ってからずっとぼやけていてうっすら輪郭が分かるくらいだ。彼女の全てを好きになりたくて、顔をどうしても知りたいのだが、ぼやけたそれは拭っても、引っ張っても、つついてもクリアになることはなかった。
それでも彼女が好きだった。
ある日のこと。彼女と喫茶店で待ち合わせしていた。雨降りの後。店員がテーブルに水の入ったコップを置く。僕は気づいた。水面に彼女の顔が映っている。ぼくは慌てて彼女を外に連れ出した。水たまりに映る彼女とぼくの顔。
やっと彼女の顔を見れた。水面越しでしか見れない彼女の顔は微笑みを浮かべ、キラキラしていた。
僕は彼女のぼやけた顔を見上げて、彼女を抱きしめた。
顔が見えたこと以上に、彼女と目を合わせられたことの方が幸せだった。
僕らはずっと水たまりをみつめながら、目を合わせながら話続けた。
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公開:19/08/03 01:40
夜野 るこ と申します。
(よるの)
皆さんの心に残るようなお話を書くことが目標です。よろしくお願いします。
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