うみくさの優しさ
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僕は浅瀬に根を張る海草。海水浴シーズンになると人々に踏まれてばかりで、周りを見渡しても1割ほどしか残っていない。日中の血生臭い争いも夜は静かな海。とても平和だ。
ん⁈どこかで泣く声が聞こえる。水面へ目をやると玉ねぎがプカプカと浮いていた。
「どうしたの?玉ねぎさん」
「私もよく分からなくて。気がついたら海に浮いていて。辺りは真っ暗で恐くて不安で」
僕は乱れた玉ねぎさんの皮の服を直してあげ、「今夜はこうして一緒に」と伸ばした茎に玉ねぎさんを包み込み安心させた。
翌朝。「玉ねぎさん、おはよう」。眠たそうな玉ねぎさんに「海辺を散歩しているおばあさんが見えるかい?とても優しいおばあさんだからきっとよくしてくれるよ」
海草の少ない仲間たちで玉ねぎさんをおばあさんのところへ。
「あら?玉ねぎがこんなところに」おばあさんは大切に鞄に入れた。
よーし、今日も人間たちに「気持ち悪い!」って連呼させてやる!
ん⁈どこかで泣く声が聞こえる。水面へ目をやると玉ねぎがプカプカと浮いていた。
「どうしたの?玉ねぎさん」
「私もよく分からなくて。気がついたら海に浮いていて。辺りは真っ暗で恐くて不安で」
僕は乱れた玉ねぎさんの皮の服を直してあげ、「今夜はこうして一緒に」と伸ばした茎に玉ねぎさんを包み込み安心させた。
翌朝。「玉ねぎさん、おはよう」。眠たそうな玉ねぎさんに「海辺を散歩しているおばあさんが見えるかい?とても優しいおばあさんだからきっとよくしてくれるよ」
海草の少ない仲間たちで玉ねぎさんをおばあさんのところへ。
「あら?玉ねぎがこんなところに」おばあさんは大切に鞄に入れた。
よーし、今日も人間たちに「気持ち悪い!」って連呼させてやる!
ファンタジー
公開:19/08/01 13:34
いつか絵本を1冊出せたら...
そう思いながら書いてます。
少しだけホッコリしていただければ嬉しいです。
でも、たまにブラックも書きますけど。
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