YELLOW PARADE &36

古典ミステリ等で良く見る設定に、「嵐の山荘もの」という場面設定がある。
外界から閉ざされた空間に、容疑者達が閉じ込められ、そこから事件が勃発する。状況が状況だけに犯人も絞り込み易く、エンタメとしてゲーム性が高くなるのが特徴だ。あくまで、本の中、フィクションとして、ではあるが。

しかし、その嵐の山荘に、この私が紛れ込んでしまった。

避暑地。
ペンション。
美味しい食事。
ここで出会った旅行者たち。
弾む会話。
荒れる天気。
美味しいお酒。
荒れる天気。
電波途切れるスマートフォン。
荒れる天気。
就寝。
吹き荒れる天気。

ペンションオーナーからの緊急提言。
「お手伝いお願いします！このままだと屋根が飛びます！！」

誰かミステリに出来るのならばして欲しい。この嵐の山荘。
私は最早、壁にベニヤを打ち付ける以外に打つ手なし。

【嵐の山荘】