このままずっと

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最後っ屁。
私が最初に習った日本語だ。
「さぞ恥をかいたことでしょう」
と、私より先に留学している先輩には言われたけれど、なにが恥ずかしいのか私にはわからなかったから、別にどうということもなかった。それより初対面の人たちが私の言葉で笑顔になるのがうれしかった。
最後っ屁。
なんてかわいい響きだろう。
私は今もその意味を知らない。世の中には知らなくてもいいことがたくさんある。皆が笑ってくれる。それだけで私は幸せなんだ。
最後っ屁。
美しい花のことかもしれない。
最後っ屁。
空や海や山や川。その感動を誰かに伝える言葉かもしれない。
教えて最後っ屁。
やっぱりいいわ最後っ屁。
私はあなたのことが愛おしい。あなたを想いながらこの国で暮らすわ。それでいいよね。
離れて暮らす父と母に。いつか出逢う大切なあなたに。私は、私だけの最後っ屁を心をこめて贈りたいと思う。
どうしてなの。
先輩だけが悲しい顔。
公開:19/07/31 15:58
更新:19/07/31 15:58

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