必要ないもの
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「つまようじの生産が今年11月をもって終了されます」
テレビの中の女性アナウンサーが無機質な声で告げた。
画面の中には、スーパーやコンビニで行列を作る人々が映し出されている。
俺はそのニュースに対して、大した感想は持たなかった。
というのも、もう何十年もつまようじなんて使っておらず、全く必要性を感じていなかったからだ。
つまようじが無くなることで、禁断症状が起こるわけでもないだろうに、この行列の人たちは何をしているんだろうか。
そんなことを考えていると、キッチンでニュースを聞いていた妻が叫ぶようにして言った。
「生産終了? 早く買いに行かなきゃ!」
妻はかばんを持って一目散に駆け出した。
俺は妻に呆れながらも、人間とはこういうものなのかなと思った。
玄関の扉が閉まった瞬間、俺も財布を片手に走り出していた。
テレビの中の女性アナウンサーが無機質な声で告げた。
画面の中には、スーパーやコンビニで行列を作る人々が映し出されている。
俺はそのニュースに対して、大した感想は持たなかった。
というのも、もう何十年もつまようじなんて使っておらず、全く必要性を感じていなかったからだ。
つまようじが無くなることで、禁断症状が起こるわけでもないだろうに、この行列の人たちは何をしているんだろうか。
そんなことを考えていると、キッチンでニュースを聞いていた妻が叫ぶようにして言った。
「生産終了? 早く買いに行かなきゃ!」
妻はかばんを持って一目散に駆け出した。
俺は妻に呆れながらも、人間とはこういうものなのかなと思った。
玄関の扉が閉まった瞬間、俺も財布を片手に走り出していた。
その他
公開:19/07/31 13:58
スクー
つまようじ行列
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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