白と黒の納豆
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男はテレビ見ていたが、納豆のにおいが漂ってきたので思わず振り向いた。
すると案の定、同棲している彼女が納豆を食べていた。
しかしよく見ると、その納豆は色が普通ではなかった。
白い粒と黒い粒だった。
「なんだそれ?」
「白黒納豆って言うの。珍しいでしょ」
女は感情を抑えたように素っ気なく言った。
「初めて聞いたな。普通の納豆と何か違うのか?」
「私も食べるのは何回目なんだけどね。物事を白黒つけるって言うでしょ。この納豆を食べれば決断ができるようになるの」
「へぇ。ということは、いま何か迷っていることでもあるの?」
女は最後の数粒をかき込んで答えた。
「これで思い切って言えるわ。別れてください」
すると案の定、同棲している彼女が納豆を食べていた。
しかしよく見ると、その納豆は色が普通ではなかった。
白い粒と黒い粒だった。
「なんだそれ?」
「白黒納豆って言うの。珍しいでしょ」
女は感情を抑えたように素っ気なく言った。
「初めて聞いたな。普通の納豆と何か違うのか?」
「私も食べるのは何回目なんだけどね。物事を白黒つけるって言うでしょ。この納豆を食べれば決断ができるようになるの」
「へぇ。ということは、いま何か迷っていることでもあるの?」
女は最後の数粒をかき込んで答えた。
「これで思い切って言えるわ。別れてください」
その他
公開:19/08/01 21:50
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
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