第4話 楽園

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久し振りに良く眠っている君を背負って外出する。
玄関を出てしばらく歩けば国道に出る。そこでタクシーを拾おう。
道は何処へでも続いている。君が見たがっていた景色にも出会える。

タクシーの車窓からは柔らかな陽射しが差し込み、君の安らかな顔を暖かく照らす。
ぼくは遊園地のチケットを握りしめ、運転手に行先を告げた。
最後に君の夢を叶えてあげることが僕の君への礼儀であり、優しさのつもりだった。

君が行きたがっていた遊園地に近づく。
目を覚ました君は驚くだろうか。喜ぶだろうか。
永遠に眠ったままの僕たちを楽園へ降ろし、タクシーは走り去っていった。
その他
公開:19/07/30 21:30
紺碧タクシー

TAMAUSA825( 東京と神奈川 )

登場することが趣味です。

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