吸い込まれる

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これは私の本能なのかもしれない
光り輝くものに近付いて見たいと思うのは
そう考えると、祖父は花火が大好きだったし、母もスターの追っかけだった。
これはもしかして血筋なのか
そんな他愛の無い事を縁側に座りながら私は考えていた。
そんな折、消防車の警告音が聞こえて来た
カンカンカン、ウ~、ウ~
この音量、家から近い。すぐに行こう
私の中の血が騒いだ。野次馬根性とは言わないでほしい
生まれた時から考えるよりも先に体が動いてしまうのだ。
習性の様な物と考えてほしい。

現場に行って見ると家がボォ~ボォ~と白煙を上げ、燃え上がっていた。これは駄目だ。全焼だろう。それでも消防官が決死の覚悟で消火救出活動をしていた。

私はその様子を見ていたら無性にウズウズした。そして、つい、体が動き、吸い込まれる様に炎に飛び込んだ。

それを見た旅人の俳人がこう、日記に記している

ああ、無常 飛んで火にいる 夏の虫
公開:19/07/31 09:56
更新:19/07/31 16:15

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