ブラウン氏の冥界奇行_(4)

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ブラウンが鍵でなく、ナイフを盗んだのには理由があった。
スミスの事だ。わざと鍵を盗ませて脱走させ、七面鳥狩りをしむけるぐらいはするだろう。
それに、ここは元廃墟らしく鉄格子がさびてガタついており道具があれば外せそうだったのだ。

「よしっ」鉄格子を音もなく外し、見張りがないのを確認してからこっそりと抜け出す。
どうやら連中は表を固めているようで車庫は人影が見当たらなかった。
てごろな戦車に乗り込んで起動させる。 
「警備がざるすぎる。俺が隊長だったら全員幼稚園からやり直しだ」ブラウンはぼやく。
運のいいことに、のっとった戦車は弾薬が積まれていた。
さっそく周りの車両に向けて砲撃する。

「チュドーーーン!!」
激しい轟音と共に辺りが火の海と化した。

慌てふためくゾンビ達の中には、スミスの姿も見える
「手土産だ。うけとりな」
焼夷弾をゾンビ達にぶち込んだブラウンは意気揚々と去っていった。
ホラー
公開:19/07/28 10:08
更新:19/07/28 10:09

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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