サマータイム宝くじ

日本にサマータイム（以下ＳＴ）が導入され、列島は慢性的な睡眠不足に見舞われている。

元来、地形と気象条件から、日本での実施には反対意見が多かった。欧米に足並みを揃える形で導入に踏み切ったものの、リズムの乱れによる健康被害、交通事故等の増加、労働時間増加。悪影響は枚挙に暇がなく、時刻変更に掛かるコスト含め、経済損失は、ピーク時で年間８兆円を叩き出した。
廃止論も叫ばれた中、未だにＳＴが幅を利かせる理由は、経済回復の打開策として発売された、新しい宝くじに他ならない。

ＳＴ宝くじ。サマータイム実施中、購入団体に所属する希望者の就業時間を、通常との差異分賭ける。１時間早く出社し、定時退社なら＋１時間。ＳＴ終了後、各団体の累計時間を、当選者に有給として還元する。
今年の最長当選は、大手外資企業の７２万時間（約８０年）だ。当たれば一生有給休暇。日本経済はＶ字回復を果たし、年間導入も検討されている。