ブラウン氏の冥界奇行_(3)
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「人でなしが、本当に人でなしになるとはな。スミス」
「あなたに言われたくないですな」
監獄の一室でブラウンは目の前の大柄なゾンビをにらみつけた。
鬼ごっこは最初から勝敗が決まっていた。
つかず離れずの距離で適当に追い回して散々苦しめてからとらえるつもりだったのだろう。
「俺たちを捨て駒にして得た勝利の美酒はうまかったですか? 元隊長殿」
「ふんっ。きさまら汚物を有効活用してやったのだ。ありがたく思うんだな」
元囚人やら薬でラリッた奴やら俺たちの部隊の汚物を集めた掃きだめの八三一分隊。
人間の屑を囮にするなど何のためらいもないことだった。
「処刑は明日の朝です。それまで懺悔でもなさるんですな」
「お前こそ懺悔したほうがいいんじゃないか? くそゾンビ」
殴られてひっくり返ったブラウンをしり目にゾンビたちは出ていった。
「……頃合いか」ブラウンはすり取ったナイフを手ににやりと笑った。
「あなたに言われたくないですな」
監獄の一室でブラウンは目の前の大柄なゾンビをにらみつけた。
鬼ごっこは最初から勝敗が決まっていた。
つかず離れずの距離で適当に追い回して散々苦しめてからとらえるつもりだったのだろう。
「俺たちを捨て駒にして得た勝利の美酒はうまかったですか? 元隊長殿」
「ふんっ。きさまら汚物を有効活用してやったのだ。ありがたく思うんだな」
元囚人やら薬でラリッた奴やら俺たちの部隊の汚物を集めた掃きだめの八三一分隊。
人間の屑を囮にするなど何のためらいもないことだった。
「処刑は明日の朝です。それまで懺悔でもなさるんですな」
「お前こそ懺悔したほうがいいんじゃないか? くそゾンビ」
殴られてひっくり返ったブラウンをしり目にゾンビたちは出ていった。
「……頃合いか」ブラウンはすり取ったナイフを手ににやりと笑った。
ホラー
公開:19/07/27 13:59
ぼちぼちやっていこうと思います。
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