ジジジ

ぼくの学校の電気にはジジジが住んでる。
電気をチカチカさせてジジジと鳴くんだ。
放っておいたら増えてあっちでもこっちでもジジジって笑い出すから要注意。
だけど、ぼくはジジジが嫌いじゃない。
一匹くらいならうちに居ても良いかなって思ってるから、一匹だけ連れて帰った。
ジジジは玄関の電気に飛び付いて楽しそうに笑った。
玄関の電気を換えられたから　今度はトイレの電気にしてみた。誰かが入るたびにチカチカさせて、トイレの電気もすぐ換えられた。
ジジジをぼくの部屋に連れて行った。デスクライトを楽しそうにチカチカさせてる。

次の日、学校から帰ったら玄関にジジジがいた。トイレにもいた。リビングにもキッチンにもぼくの部屋にも、ジジジがいた。ジジジが増えていた。

ジジジが笑う。

窓の外、街灯にジジジがいた。
隣の家も向かいの家も町中に。

ジジジの大合唱。

ぼくの町がジジジに乗っ取られた。