ブラウン氏の冥界奇行

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「あなた、死相が出てますよ」
ぼろをまとった自称占い師につかまったのは
ブラウンが祖国へ帰ろうと空港に急いでいるときだった。

ようやく傭兵の契約期間が終わり、一生遊んで暮らせるほどの
大金を手に入れた彼は、一刻もはやくこの貧しく内紛で荒れている
国から抜け出したかった。
はじめは追い払おうとしたが、彼の剣幕に負け話だけでも聞くことにした。


「絶対に次の飛行機に乗ってはいけない」と占い師は繰り返した。
だが、その飛行機に乗り遅れたら次はいつになるかわからない。
空港が閉鎖する話もでている。
とうてい聞き入れられる話ではなかった。

ブラウンの頑なな態度にため息をついた占い師はため息をつくと
薬瓶と糸巻きを彼に押し付けた。
「これらの品があなたを守ってくれます。絶対に手放さないように」
次の瞬間、占い師は最初からいなかったかのように消えた。
辺りを見回してもどこにもいなかった。
ホラー
公開:19/07/26 22:31
更新:19/07/26 22:34

ばめどー

ぼちぼちやっていこうと思います。
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