社長の憂鬱

全く、どいつもこいつも馬鹿ばっかりで困る！与えられた仕事もまともにできんのか！
そんな無能共のせいで儂は齢８０を超えるも未だに引退のいの字も見えん！
こんな奴らに儂の作り上げた会社を任せておけるか！
「社長…そんなに興奮されてはお体に障ります。どうです？たまには１日ぐらい休息を取ってみれば？」
そう進言してくるはこの会社で唯一まともな儂の部下だ。不眠不休で働かせても文句を言わない部下を儂は評価している。
ふむ…１日ぐらいならいいか。儂は１日だけ休むことにした。

久しぶりの休みは最高だった。日々の疲れが癒される。
ん？部下から連絡だ…ほぅ…儂がいなくても上手くやっているではないか。
よし、休暇を延長するとしよう。

「と、こうして私は社長を地獄までお連れしました」
意味が分からん！なぜ今の話で儂が死ななければいけないのだ！
「分かりませんか？何度も息抜きすれば、息を引き取るのも道理ですよ」