チョコレートのお風呂

ある村にチョコレートが大好きな男の子アリーがいました。

アリーは毎日チョコレートを食べました。食べても、食べても飽きず次第にチョコレート浴びたいと思うようになりました。

「パパお誕生日プレゼンはチョコレートのお風呂がいいな」

それから毎日チョコレートのお風呂に入りました。体に付いたチョコレートは隅々まで舐めました。毛穴という毛穴からチョコレートが吸収されていき、流れる血までチョコレートになってしまいました。しかしそれに気づいた人は誰もいませんでした。

友達が言いました。
「アリー顔が茶色くなっているよ」

アリーはチョコレートのせいだと分かっていましたが知らないふりをしていました。

大寒波の日アリーの体内のチョコレートが固まって森で動けなくなってしまいました。

その日からアリーを見た者はいませんでした。その代わり村の人達は冬になると無性にチョコレートが食べたくなったのでした。