夜の元気なお飲みもの

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「すいませーん、ハイボールとニンニクのホイル焼き追加で!」
「またですかぁ?」
 グラスを重ねる先輩を尻目に、後輩はちまっと餃子をつまんだ。

 この先輩というのは、営業部のエースだ。おまけに美人。パンプスをカツカツと鳴らし、取引先を回っては、契約を取り付けてくる。非の打ちどころがない。
 ただ一つの欠点を除いては。
 
「お待ちどう」
「来た来た~!」

 ニンニク特有の、むわっとした匂いが鼻につく。
 そう、この先輩は無類のお酒好き。更にニンニク好き。その上ザル。
 あまりに匂うので、彼氏にもフラれたらしい。

「どうして先輩って元気なんですか?」
「知りたい? それはね……」

 先輩が話し始めたところで、後輩は意識が遠のいていった。

「あれ、もしもし?」

 先輩が後輩をゆする。反応がない。
 辺りを見回した後、そっとその首筋に歯を立てた。

「きみのおかげだよ。ごちそうさま」
その他
公開:19/07/23 21:45

やぎ太郎( 牧場 )

紙ではなく文字を食べて吐き出すヤギです。

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