自由の鳥たち

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「こんな狭い海で戦うのか!?」
オルファーは隊を率いる一人としては
あまりに不利だと思った。
海戦となると艦同士のぶつかり合いも
ある。
広い海の方が存分に暴れられるのに。
総督の考えには会議の冒頭からおかしかった。
「この狭いクルツ海を渡った方が
敵の意表を突けるのだ」
会議が終わり、作戦の全容を隊のみんなに
知らせる。
俺は副隊長だがみんなの意思の総意の下、
この海戦に挑むのだ。
「多少の犠牲は仕様がない」
とトップの奴らが捨て駒にしようものなら
俺たちは反乱にするだけだ。
早朝。
靄が晴れてきた。
遠くから飛んできた鳥が
水面に着水する。
この海戦が始まったら
あの鳥は逃げるだろうか?
それとも俺たちの様子を見ているのだろうか?
どちらにしても、翼のある、空を飛べるものに
俺はなりたいものだ。
ファンタジー
公開:19/07/22 21:39

小脇 進( 埼玉県 )

小脇 進と申します。
まだ小説も、ショートショートも書くのは初心者です。
※最近は詩作を中心に活動しています。

「分かってないなあコイツ」
と思っても、温かく見守っていて下さい。
よろしくお願いします。
                                                                               
2019年5月19日(日)17時55分頃より始めました。
以上です。

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