パーソナルスペース2
6
6
雨の日の傘は鬱陶しい。
僕はただでさえ知らない誰かと密着するのが嫌なのに、雨傘の集団が自分のまわりに存在することが、さらに嫌気を増幅させる。
自分の傘が誰かの傘とぶつかるのはストレスになるし、まして誰かの傘からはじかれた雨粒がこっちに飛んでくるのも不愉快だ。
スクランブル交差点の長い信号待ちで、僕はそんなことを考えながら立っていた。
そこに、傘の中に突然潜り込んでくるやつがいる。こんな時にそんなことするとはどんな神経してやがるんだ。
「おまたせ♪」
僕の腕に抱きついて彼女はニッコリと微笑み、傘の中が明るくなった。
僕はただでさえ知らない誰かと密着するのが嫌なのに、雨傘の集団が自分のまわりに存在することが、さらに嫌気を増幅させる。
自分の傘が誰かの傘とぶつかるのはストレスになるし、まして誰かの傘からはじかれた雨粒がこっちに飛んでくるのも不愉快だ。
スクランブル交差点の長い信号待ちで、僕はそんなことを考えながら立っていた。
そこに、傘の中に突然潜り込んでくるやつがいる。こんな時にそんなことするとはどんな神経してやがるんだ。
「おまたせ♪」
僕の腕に抱きついて彼女はニッコリと微笑み、傘の中が明るくなった。
恋愛
公開:19/07/19 18:23
更新:19/12/12 23:05
更新:19/12/12 23:05
武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
ツイッター
https://mobile.twitter.com/ookami1910
ログインするとコメントを投稿できます