ポニーテーブル

息子の机の上に牧歌的な風景が広がっている。
これは以前買ってあげた卓上で馬が飼える牧場・ポニーテーブルセットを組み上げたからだろう。
牧場には数頭のポニーとポニーテールの少女の人形が置かれている。
見れば見るほどよく出来ているな。
私は風に揺れる芝にそっと手を伸ばした。

気が付くと私は牧場に立っていた。
遠くには草を食むポニーとそれを世話する少女。ここはまるでポニーテーブルの中だ。
ああ…どうやら私は相当疲れているらしい。これは夢だ。そうに違いない。
そうだと分かれば一休みするとしよう。
気持ちのいい芝生に気持ちのいい風、日頃のことを忘れて一休みするのにちょうどいい。
太陽の温かさを感じながら、私は目を閉じる。
睡魔はすぐに訪れ、私は意識を手離した。

「ママー！ポニーテーブルにおじさんの人形入っているんだけど、これなあに？」
「知らないわよ。ところでパパ知らない？」
「しらなーい！」