サメの居る生活について
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久方ぶりに会った友人は、頭をサメに噛まれていた。いや、噛ませていた、と言うべきか。
「欲しかったんだ、これ」
特に詳しい説明は無い返答だけがある。
それならば、と深く追求しないで買い物へ向かった。
しかし、映画を観るにも、服を買うのも、ゲームセンターで遊ぶにも、カフェで休憩している時も、友人はいちいち面倒そうに一手間を掛けてから、用を済ませる。一度など、サメが暴れて車道に飛び出しそうになった。
無理をしているんじゃないか、そんな事をしていて幸せなのか、とやはり堪らずに尋ねると、少し拗ねた風に訊き返す。
「他人である君が、私が不幸かどうかを判断するのかい」
やはりサメを被った頭で友人は、そう胸を張って答える。その間も、頭にかぶりついているサメは尾ビレをビチビチと震わせていた。
生きたい様に生きる、そんな友人の姿が羨ましくて。
取り敢えず、また会う約束だけ取り付ける事にした。
「欲しかったんだ、これ」
特に詳しい説明は無い返答だけがある。
それならば、と深く追求しないで買い物へ向かった。
しかし、映画を観るにも、服を買うのも、ゲームセンターで遊ぶにも、カフェで休憩している時も、友人はいちいち面倒そうに一手間を掛けてから、用を済ませる。一度など、サメが暴れて車道に飛び出しそうになった。
無理をしているんじゃないか、そんな事をしていて幸せなのか、とやはり堪らずに尋ねると、少し拗ねた風に訊き返す。
「他人である君が、私が不幸かどうかを判断するのかい」
やはりサメを被った頭で友人は、そう胸を張って答える。その間も、頭にかぶりついているサメは尾ビレをビチビチと震わせていた。
生きたい様に生きる、そんな友人の姿が羨ましくて。
取り敢えず、また会う約束だけ取り付ける事にした。
ファンタジー
公開:19/07/20 10:16
日常
次世代ファッション
不思議
優しい世界の話。
遥かなる宇宙の話。
夏の陽だまりの中の話。
世界を覆い尽くす青空の話。
あなたの隣に居る私の話。
そんな、日常から宇宙の果てまで存在する、不思議で空想的な話を紡いでいきます。
時々ホラーも書くかも知れないけれど。
BOOTHにて作品集と長編小説を販売しておりますので、お気に召しましたら是非。
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