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「昨日お前、何したの?」

ただの物言わぬ人形となったコピーロボットに呟く。僕の手に握られたスマホには、ミキちゃんからのLINE。

『昨日の近藤君、カッコよかったよ』

「なぁ、僕のコピーなんだろ?なのになんでお前だけ好印象なの?で、調子に乗って僕が返信したら既読スルーって一体な…」



「また勝手にLINE…。やめてよ!」

慌ててコピーロボットの鼻を押すと、私の姿からただの人形に戻る。

「また近藤にLINEして!…カッコよかったとか送らないでよ!勘違いされ…あーもう、返事が既に。面倒臭いな」

いつも冴えないクラスの近藤に、なぜかコピーロボットは惹かれてるみたい。コピーなのになんで?私自身は何とも思っ



…ふぅ、近藤に電話しとこう。

「なんとか鼻を押せたわ。コピーが人格を持って、さらにコピーを操るなんてね」

「厄介だよな。こっちも完了。…で、デートの件は?」

「…無理」
ファンタジー
公開:19/07/16 16:00
54字の物語リメイク 全然原型とどめてないですけど…

makihide00( 鳥取→東京→福岡 )

30代後半になりTwitterを開設し、ふとしたきっかけで54字の物語を書き始め、このたびこちらにもお邪魔させて頂きました。

長い話は不得手です。400字で他愛もない小噺を時々書いていければなぁと思っております。よろしくお願いします。

Twitterのほうでは54字の物語を毎日アップしております。もろもろのくだらない呟きとともに…。
https://twitter.com/makihide00

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