吸い込まれる
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「ちょっと、そこのあなた、あなたは最近、辞書を使っていますか?」
「なに、使っていないだと。何故です。何故、使わないのかね。知識の集合体と言っても良い代物なのに。」
「えっ、辞書は重いし、調べるのが面倒だ。それに今はスマホがあるから辞書はいらないだと。なっ、何という事だ。君達は何も分かっていない。人の人生とは、生きている間にどれだけ知識を吸収できるかでその後の人生が変わると言うのに。君達は知識を軽んじすぎる。嘆かわしい事だ。」
「そこまで言うなら貴方に問おう。知識を習得したあなたはどんな仕事をしているのかね。さぞや、人に自慢できる素晴らしい職業をしているのだろうね。」
「私の職業は生き字引さ。私が呼吸する度にあらゆるジャンルの知識が私の頭脳に蓄積されていくのだよ。私はその知識をもとに辞書を作り、金銭を稼いでいる」
「要は言葉の押し売りじゃないか」
「違うよ。正確には言葉のコンシェルジュさ」
「なに、使っていないだと。何故です。何故、使わないのかね。知識の集合体と言っても良い代物なのに。」
「えっ、辞書は重いし、調べるのが面倒だ。それに今はスマホがあるから辞書はいらないだと。なっ、何という事だ。君達は何も分かっていない。人の人生とは、生きている間にどれだけ知識を吸収できるかでその後の人生が変わると言うのに。君達は知識を軽んじすぎる。嘆かわしい事だ。」
「そこまで言うなら貴方に問おう。知識を習得したあなたはどんな仕事をしているのかね。さぞや、人に自慢できる素晴らしい職業をしているのだろうね。」
「私の職業は生き字引さ。私が呼吸する度にあらゆるジャンルの知識が私の頭脳に蓄積されていくのだよ。私はその知識をもとに辞書を作り、金銭を稼いでいる」
「要は言葉の押し売りじゃないか」
「違うよ。正確には言葉のコンシェルジュさ」
公開:19/07/18 15:03
更新:19/07/18 15:05
更新:19/07/18 15:05
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